ネタバレありですね。わかります。~劇場版少女☆歌劇レヴュースタァライト感想~

 列車は必ず次の駅へ、では舞台は?あなたたちは?

 

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 ということで、劇場版少女☆歌劇レヴュースタァライト2回目を見てきました。にくすいです。 1回目に見た時とは違って小ネタに対してツッコまなくて済む分、かなり集中して見られました。集中できた分かなりのめりこんでしまって1回目の時よりも泣いてしまったような気がします。

 今回は前回書けなかったネタバレになってしまう部分にがっつり触れながら感想を書いていくので見てないよっていう兄貴姉貴たちはブラウザバックしてください。

 

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 映画が始まった瞬間から画面いっぱいに見せられるトマト!「え!?なんだ???」って思って見ているといきなり強めに張り裂けるトマト!もうトマトのことしか考えられない状態で始まる映画にかなり驚きつつ、今回のキーアイテムの一つなのだなと思いながら見始めました。そしてひかりと華恋の二人に何かがあったことが語られて本筋へ。何が起きるのかとがっつりと心をつかまれてしまいました。

 いざ本筋が始まると三年生になり、それぞれが自分の得意な分野で先輩らしい姿を振舞っているのは早くも切ない気持ちになってしまいました。このシーンは個人的に双葉がすごくよかったですね。後輩が振り上げる動作を見た瞬間にもうその動きではキレがないということを見抜いていますから。あと生き生きと演じている純那ちゃんも最高でしたね。

 レヴューオーディションであったことについて語るシーンから見学に向かうまでの道のりでそれぞれが色々話しているシーンで「みんな喋りすぎだよ」とばななが意味深に言いましたよね。私はこれは舞台から降りてしまったのかと問いかけているのかなという風に感じました。実際終盤では舞台に戻る決断をみんながしていることからも「みんな観客ですか?」ということなのかなと。

 電車のシーンではデジタルサイネージに夏のイベントの告知でスタリラ登場の各校の名前が登場するのいいですよね。華恋ちゃんの進路では、青嵐出てくるし。となりの広告の運転中に聞くと危険な曲がワルキューレの騎行なの理由が気になりすぎました。あと、広告の意識高い系の本のタイトルが「ACT」なのも舞台で演じる生き方を続けないのかと問うているかのようでいいなと思いました。

 舞台創造化の二人に活躍の機会が与えられたのもよかったですね。結局全員に勇気づけたというところまで含めて最高でしたね。

 それぞれのレヴューシーンでは、香子双葉の二人が清水寺に向かっていくのを見て「もう、絶対に飛び降りるやつじゃないか」とツッコみを入れざる負えない事態。しかもデコトラでてくるし、急にバーが出てくるし、脳の処理能力が追い付かなくなりましたよね。そのあともゾンビのエレベーターが出てくるし、切腹が始まるし。最後なんかめっちゃ泣いてたとこにマッドマックス怒りのデスロードぶつけにくるじゃないですか。しかも車じゃなくて列車だからサンダードーム要素混ざってるじゃないかと。もう泣き笑いで変な顔して一回目見てましたよ。

 実際に落ち着いて観てみるとかなりの熱量をもってお互いの気持ちをぶつけあっていてその熱量が本当に「眩しい」。

 香子双葉は素直になれない二人を大人っぽい雰囲気で描いているのは、すごくこの二人の距離間の近さを感じられましたね。ダンスバトルみたいな感じでデコトラの前で歌うのもカッコよかったです。

 まひるちゃんは怖いけどシンプルにやっぱりかわいかったですね。ほかのキャラクターってカッコいい可愛いだったり、美しい可愛いだったりなんですけど、まひるちゃんはシンプルにどこまでも可愛いという言葉が似あう印象。スターターピストル鳴らすところとか可愛さが体に染み込んでくるような感じで最高でした。

 純那ちゃんが自分の言葉じゃなきゃダメと言って刀を取るシーンすごくよかったですよね。自分の気持ちに正直になった結果、人の言葉という弓矢を置いて自分の言葉で戦うために刀という近距離での戦闘に切り替わる。泣いた。熱い展開過ぎて号泣しました。しかもそのあとのセンターバミリに少しづつ近づいてく演出まで含めて最高でした。彼女の決意のもと一歩ずつ着実に目標に近づいて行っているいかにも純那ちゃんらしいなと感じました。ばななも前に進まなければいけないことをやっと決意して涙してしまって、それに対して直前に言われたセリフで答える純那ちゃん。切なさで胸が締め付けられてしまった。

 真矢クロはもうクロちゃんの悪魔衣装の時点でもう美しすぎてわけわからんくなりましたね。しかも一々表情がいい。死ぬわ。もう死ぬわ。しかも額縁に倒れてる中で笑い始めるとことかもうカッコよさと美しさが絵と声の両方から攻め込んでくる。そこから真矢ちゃんが今までにないくらい必死の形相で声で戦い始めるのだから。もうこんなの熱さでセットだけじゃなくて見てるこっちも焼ける。

 華恋とひかりのパートでは冒頭から少しずつ描いていた華恋という人間の弱い部分と強い部分がついに舞台装置として動いて、華恋が今まで気が付いていなかったもの。舞台の怖さに目を向けさせるという流れには一人の人間としての彼女を見ることができたような気がしました。

 最後にみんなが卒業していくシーンでまた号泣させられて終わりかと思ったらその後の道へ向かうとこまでエンドロールで見せられて倍くらい泣きましたね。

 

 スタァライトって全体的に観客としての自分たちが存在する前提で作品が描かれているんですかね。アニメ版のキリンもそうですが、再演の果てに死ぬ舞台少女、最後に紗幕のようなものが取れてこちらに気が付くシーンとか、最後にレヴュースタァライトを演じ終えたというところなどからそんな風に思いました。

 

 なんというかファンディスクとしての完璧さもさることながら実質完結部分はこの作品にこそあるんじゃないかと思いますね。

 パンフレットでも監督たちが触れてるんですけど実際に元ネタありの部分がかなりあるみたいでこれはもう円盤でスタッフオーディオコメンタリーつけたりして全部語ってもらいたい感じですよね。

 

 

 これで書ききれたのかといわれるとまだまだぶつけたい思いがあるような気がするんですけど、このあたりにしたいと思います。

 ちなみに今回の特典は華恋でした。

 

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 それでは、また次回。